柔整界の若手リーダーと評される久保聖史氏。彼の推し進める医療従事者教育用VRの普及と、
彼ら若手達がどのように今後の柔整業界を捉えているか、話を聞いた。
久保聖史(くぼ・きよし)/株式会社COmedi代表取締役。柔道整復師。北海道札幌市出身。業界最大手接骨院勤務後、外傷特化型接骨院にて修行。現在は独立し、日本柔整外傷協会の外部理事をはじめとして、様々な協会やベンチャー企業の裏方としてサポート。
凄い先生達に活躍の場を。
___久保先生は業界大手接骨院や外傷特化型接骨院などで主に現場主体のご経験をされてきたと思いますが、
今されているご活動ってどんな経緯なのでしょうか。
久保 日本柔整外傷協会のセミナー事業の運営に携わらせて頂いた事で、全国各地の様々な先生方に出会いました。
そこで気付いたのが、全国各地に知られてはいないけれど、能力の高い先生方がたくさんいるという事でした。
じゃあ、そういう先生方を繋げられないかなと。株式会社COmediでは、そういう仕組みづくりや場の提供をしています。
___御社では、様々なベンチャー企業や協会のサポートもされていますが、そのバックボーンは?
久保 僕自身が都内での接骨院立ち上げで苦労しました。その時に、マーケティングやWeb、コピーライティングなど、
店舗ビジネスにおいての戦い方を勉強しました。そういった部分で、今は裏方としてサポートさせて頂いてます。
久保氏は医療従事者教育用VRの開発を進める。
医療従事者教育用VRの開発。
___医療用従事者教育用VRについて教えてください。
久保 きっかけは、僕が病院勤務の経験がなかった事なんです。
自分の務めていた接骨院の代表は、病院勤務の経験が10年あって。やはり圧倒的に経験値の差があるなと。
そこがどうしても外傷をみる上で、コンプレックスだったんです。
じゃあ、今から病院勤務するかと。当時28歳だった自分と向き合った時にそれは難しいなと思いました。
なので、医師のテストの方法とか、病院でやっている事がみれたらいいなと思ったんです。
しかも見るからには、先生の目線だったり、手元だったら、尚良いなと。
___ご自身の経験がキッカケなのですね。
久保 あとは、自分が講義しているような場でもそうでした。最近のセミナーでは、参加者は多くの場合動画をとります。
動画の目線って、第三者目線なんです。それを持ち帰った所で、復習するのは難しいんです。
最終的にやるのは、当事者目線だし、自分の目線だからです。
だったら、最初から一人称視点で、凄い先生の目線で、凄い先生の手元が見れたらなって。
今は試行錯誤しながら製作中で、間も無く完成します。丸3年ほどかかりました。
___「教育用」VRとありますが、教育においても優位性がありますか?
久保 世界でのVRの活用を見ても、習得率が明らかに高いです。
なぜかと言うと、VRには「没入感」といって、その世界に入りこむイメージで、
そこに入り込む事によって、他の情報が遮断されて、自分が見たい所を見れるので、
情報を自分から取りに行くような状態になります。
通常の動画などの2Dだと、まず情報が一方通行である点と、視覚的雑音が多いんです。
学生のうちに十分な知識を持った医療人に。
___実際に、VRはどんな活動に繋がっているのでしょうか?
久保 もう既に、エコーのコンテンツ動画などは撮り終わっていて、
専門学校などへの導入が決まっていっています。
というのも、カリキュラムに医用画像の必修が追加されたた中で、
医用画像、特にエコー自体を教えられる先生方が少ない状況にあると。
更には、この業界をもっと良くしていきたいって思った時に、
学生から変えていかなければいけないと思っています。
学生の時点で、十分な知識や技術のある医療人を作っていきたいんです。
今後の柔整は、優秀な人材がキーワードになっていくのは間違いないと思っています。
(次号へ続く。3/20無料会員登録限定記事にて配信予定)
(取材・寄稿:キロマツ)
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