柔整働き方改革 Vol.1【全2回】

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企業内施術所の運営で、名だたる企業から評価される『 Care For 』。その創業者の高山耕輔氏に、柔整における働き方について、その枠にとらわれないイノベーティブな思考をインタビューした。


__御社のプロダクトの影響で高山さんはIT起業家のようなイメージが強くありますが、改めてご自身のこれまでの経歴を教えてください。

高山 福岡県出身の34歳です。資格は柔道整復師です。

福岡県では、学生時代あわせると8年程接骨院で働いていました。その中で院長としても4年程経験しました。

その後、27歳の時に上京して、とある上場企業の執行役員の方と、美容整体事業を立ち上げて、プレイングマネジャーとして、約1年半で7店舗を展開しました。

その後独立して、代官山で整体とパーソナルを組み合わせたプライベートサロンをやりながら、沖縄でホテルスパの出張等を展開していました。

今は、企業内施術所事業に注力しています。

働く事、チャレンジする事の楽しさを見せたい。

__柔整の「働き方」に着目されてるかと思います、それについて聞かせてください。

高山 柔道整復師の多くの方のこの業界に入った理由って、人を良くしたいとか、怪我している人を助けたいとか、

自分が怪我した時に良くしてくれた人に憧れてとか、そういった思いだと思うんです。

でも、業界に嫌気が差す人が多いというか。

もちろん、就職した所に原因があったのかもしれないし、そもそも個人のマインドに問題があるのかもしれません。

でも、この業界ってもっと明るい未来がある業界で、働く事ってもっと楽しいと、好きな事にチャレンジしていいんだよ、

っていうのを見せる事が出来れば良いのかなって思っています。

__現在この業界にある問題ってどんな所でしょうか?

高山 1つは勤務時間の長さはあると思います。12時間から15時間は当たり前のように勤務時間としてあると。

別に楽しく働いているなら良いと思うんです。

僕もそれを経験してみて、嫌じゃなかったのが正直な気持ちで、自分のためだったし、それこそ楽しかったからこそ働けたと思うんですが、

最近みていると、多くの人が楽しくなさそうに見えるんです。

勤務時間が長いって事ばかりにフォーカスされてしまって、業界自体に面白さを感じられない人が多くなっているんじゃないかって。

1度、業界の働き方を再定義しないといけないと感じています。

高山耕輔(たかやま・こうすけ)/企業内施術所「Care For」創業者。1986年2月生まれ。福岡県出身。柔道整復師。

高山 良くも悪くも、敷かれたレールの上しか走れない部分も大きく影響していると思います。

いわゆる独立開業以外に目指すべき場所がほぼないです。

柔道整復師という枠組みだけで考えると、もしかしたらそうかもしれないけど、

医療従事者って大きな枠組みで捉えると、そんな事は絶対ないと思っています。

__広い視野が必要な時代という事ですね。

高山 後は、免許を取った時点で、その免許に縛られてしまう人も多く感じます。

当然ダメとかそういう話ではないんですが、そこに縛られすぎてしまうと、

柔整師なら接骨院出さなきゃダメだよねとか、鍼灸師なら鍼うたなきゃダメだよねって、

そういう話しか出来なくなってしまうんです。

それで、結局仕事に楽しさを感じられなくなってしまうんじゃないかって。

もっと広い視野で、外の世界も見れる人を増やしていきたいと思っています。

働き方を再定義したい。

__働き方の再定義について、詳しく教えてください。

高山 要は、施術者のアップデートです。

僕ら柔道整復師の業務範囲って、厚生労働省管轄になります。なので、必ず上位部分にドクターがいて、医師会があって。この構図は変えられないです。

その構図を変えるのではなくて、僕らがどこに働き方を移しているかというと、産業領域なんです。

当然、怪我をなおすっていうのが、僕ら柔整師の働き方なんだけど、

医療従事者っていう大枠で見ると、人を健康にするって事も僕らは出来ます。

じゃあ健康って分野で見ると、厚生省じゃなくて、経済産業省管轄で見れるよねって。

そうなると、企業の中の課題が浮き彫りになってくるんです。

痛みが促す経済的損失が年間約2兆円だと。その2兆円って、僕らが改善できると思うんです。

実際の企業内施術所の様子。稼働率は8割を超え、需要の多いことがわかる。

__柔整師の働く場所とその価値自体も再定義していますね。

高山 はい。それでそこから企業の方にフォーカスしていくと、

働いている人の痛みを消してあげられたら、生産性が上がって、企業の価値も当然上がります。

僕らの次に戦うフィールドって、ここにあるんだなって思いました。

働く時間も、企業に入るので、企業の労働時間にあわせて8時間以内ということになってきて、

さらに、鍼灸接骨院に行ったことがないっていう人が8割いる中で、

でも、みんな体には悩みを抱えているって事で、治療を受けにきてくれると。

そこで僕らが初心に帰った時に、

体の不調がある人をどうにかしたいって気持ちだよねと。じゃあここでも働けるし、戦えるなと。


[Care For HP]https://peraichi.com/landing_pages/view/gx168


記事・写真/キロマツ

次回に続く。(3月25日無料会員登録限定記事にて配信予定。)

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