企業内施術所の運営で、名だたる企業から評価される『 Care For 』。その創業者の高山耕輔氏に、柔整における働き方について、その枠にとらわれないイノベーティブな思考をインタビューした。
__企業内施術サービス『Care For』について、聞かせてください。
高山 企業の中に施術ルームを開設して、施術家を派遣します。
現在サービスを導入している企業が、DMM様やJT様、NewsPicks様など、全部で23拠点程展開しています。
その人の気分にアプローチする事で、生産性を上げていく。
__実際に運営してみて感じる事はいかがでしょうか?
高山 各拠点、平均8割程予約枠で埋まります。需要はかなりあると感じています。
痛みを取りたいって方もそうなんですが、単純に体がだるい、などの方もいます。
要は、僕たちは施術を提供しているのですが、その空間自体は、実は気分転換の場所っていう位置付けでもあるんです。
仕事で根を詰めた時のリフレッシュする場所。
僕たちの提供できる価値は、当然体を改善する事でもありますし、
その人の気分の状態にアプローチして、リフレッシュしてもらう事で、企業の生産性を上げていく事でもあります。
__[Care For] というサービスの中で、何かチャレンジしている事はありますか?
高山 産学連携のような形で、ある大学と一緒に、実際に僕らが企業に関わった事で、
具体的にどれだけ生産性が向上するかというデータを取れるように動いています。
データを取る事によって、施術家の施術以外の部分での価値を高める事が出来ると考えています。
企業で働く人の体の痛みをとる事はもちろん、気分を上げられる場所として位置付け。働く人はリフレッシュする事で、その生産性が向上する。
__今の課題ってありますでしょうか?
高山 有難い事に企業側の認知や重要は伸びているのですが、
もっと治療院側に知ってもらいたいし、治療院側に企業を紹介していきたいと思っています。
__治療院が[Care For]と関わるメリットを教えてください。
高山 まずは働き方が変わります。単純な売上アップという部分で見ると、アイドルタイムなどの時間の活用も出来ます。
企業の中だと一番望まれている時間が、実はその時間なんです。
あとは、企業内の施術は15分ワンクールがメインになってくる中で、本当に調子の悪い人はその時間では足りないと。
その時に、自院の近くの企業に入っていれば、その後自院に来てもらうという新たな集客の導線にもなります。
他に意外だったのが、求人の応募がかなり増える事です。[Care For]で応募した時は、1ヶ月で中途募集で49人ほど面接しました。
それ程、今の資格者は働き方の変化を求めていると感じています。
1人1人の健康リテラシーを向上させる。
__[Care For]を通して、高山さんが目指している所について聞かせてください。
高山 医療費を下げる事です。それにはもちろん政治的な力も必要だと思うのですが、
何より大事なのは1人1人の健康リテラシーを向上させる事だと考えています。
現状って、風邪をひいたら病院行けばいい、という認識のように、健康情報って気軽に手に入るものじゃないです。
ある上場企業の健康経営室の人の言葉で「インターネットでは、人を健康には出来ない。人を健康にするのは、人だし自分。」だと。
この部分で、柔道整復師、鍼灸師、理学療法士などの人と接する点の強い人達が、
その人の体に関わって、良くする事で、その良くなった状態を維持するために、
運動しようかなとか、食事に気をつけようかなとか。そういう人が増えていけば、健康意識も高まるんじゃないかと思っています。
そういう世界になれば、医療費も下がるのではないかと。
そういう中で、僕らの資格がより身近になるような、
僕らが院で待ってるのではなくて、歩み寄っていける状態を作りたいと思っています。
[Care For HP]https://peraichi.com/landing_pages/view/gx168
記事・写真/キロマツ
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