【第2回/全2回】山口県は下関市。外傷でその名を知られ、自身のエコーセミナーでは全国へ飛び回る三好先生の本拠地は、そこにある。そんな外傷のイメージの強い三好先生は、実は読書家で、哲学的。その中身を知るべく、インタビューを敢行した。
地域医療を充実させる事で、医療に関わらない人を増やしたい。
__外傷をしっかりやってる先生って、職人気質な先生が多い中で、三好先生の経営面での感覚はどこから養われたのですか?
三好先生(以下、三好) もともと僕自身は職人肌なんですが、ユニクロの柳井正さんの言葉で「職人肌でありながら、商人気質であれ」という言葉に出会って、
良い物を提供する事は当たり前であって、それに対して正当な対価を頂かないと事業は継続できない、と学びました。
仕事に対する考え方は、松下幸之助さんや本田宗一郎さん、稲盛和夫さん、海外ではドラッカーやカーネギーの本をよく読んでいます。
__ジムを併設されています。その経営についてはどうでしょうか?
三好 接骨院ってどうしても単価の安いビジネスで、非常に不安定という事に直面して、いかに数字を伸ばしていくかを考えるようになりました。
ただ、外傷をやっていると、数字ってどこかで見てはいけないような風潮があって。
でも現実に数字は世界共通で話される事であって、しっかりと稼げる体制を整えなければいけないと思って動いています。
三好 医療って実は矛盾していて、患者様に来て頂かなければ成り立たないのだけれど、いつまでも来てもらっていてはダメなんです。
ただそれでは、数字は安定しないという所で、僕らは運動器の専門であるという強みで、ロコモやサルコペニアに対して、
しっかり専門的な知識を持った上で、施設を構えて、指導管理できるような環境を作りたいなと。
それに元々の職人気質の部分があいまって、今のジム経営になっていきました。
__医療への思いと経営面での考え方、どちらも大切にされているのですね。
三好 接骨院に患者様がたくさん来てくれることは嬉しい事でもあり、逆にいつまでも来てもらっているのは恥ずかしい事だなと。
ジムはいつまでも来てもらって、末長くお付き合いして頂く事で、健康増進産業になる事が出来ます。
”地域医療の充実を通して、日本を元気にする”という理念を掲げている以上、医療に関わらない人を増やしたいんです。
僕も医療一本でやってきましたが、究極の医療は予防だなと。
予防を僕らのノウハウで提供するとなると、それは運動で、転倒防止や生活習慣病の予防をできるなと。
その患者様に、過去にどんな人がいれば、怪我に至らなかったのかを考えた。
__ジム経営に意識が向かったキッカケはありますか?
三好 誰かに憧れてとかはないです。ただ高齢者の怪我もよく見るんですが、そもそもその人が転けなかったら、怪我しなかったのになと感じていました。
最終的に、キッカケになったのは祖父の死です。愛媛県の佐田岬の祖父なのですが、すごく可愛がってもらって。
その祖父が体調を崩したのも、やはり関与していたのは運動不足で。
祖父を救う事は出来なかったけど、今自分がいる地域ぐらいは、そういう人を減らしていきたいなと思いました。
誰か憧れてという所でいうと、本田宗一郎さん。1番の技術者であって、偉大な経営者である所で、尊敬しています。
日本柔道整復師会の会長を目指す。
__三好先生の今後の展開について聞かせてください。
三好 65歳で仕事は引退します。趣味の釣りと旅行三昧にしたいと思っています。
それまでに実現したいことも明確にあって、50歳で日本柔道整復師会の会長になりたいんです。
55歳では、日本柔道整復師会と整形外科学会を対等な立場にもっていきたいと思っています。
具体的には、オルソペディックを整形外科だけに訳されているのって日本だけで、整形科と整形外科で実際はわかれている中で、
手術をしない先生がたくさんいると。その先生達と柔整師の立場を対等にしたいです。そのために、日本柔道整復師会の会長になりたいと。
それで、そうなるために45歳で、病院をつくりたいと考えています。
将来の話は、自分に何があるかわからないっていうのもありますし、10年以上先は5年スパンで考えています。
人の無理は、自分のチャンス。
__若手の柔道整復師にこうあって欲しいなど、伝えたいことはありますか?
三好 初志貫徹です。
自分が高い目標を言ったりとか、行動をしていくと、まず最初に現れるのは、それ無理やってという外野です。
そこに惑わされない事。自分の芯を貫こうと伝えたいです。
柔整師に対して強い事も言われていますけど、整骨院って誰でも来れるし、
ドクター以外で外傷を初期から扱っている唯一の国家資格で、そこに強く誇りに思って欲しいです。
あとは、自分がデカイことを言った時に、無理無理と言われると思いますが、
無理と言われる数に興奮出来るようになると良いと思います。
人の無理は、自分のチャンスだと。
もちろんそれには苦労も伴いますし、いわれのない事も言われたりしますが、自分がやりたいと明確なビジョンをもっていればなりたい自分にはなれると思います。
僕もまだ全てを達成できているわけではないですが、
ただ1つ達成できているかなと思う所は、18歳の時に抱いた怪我をみれる柔整師になりたいなと思っていた所です。
憧れの存在やメンターは積極的に良いように聞こえますが、
その人がいないから自分は進めないというのは、それは能動的なようで、実は受け身だなと。
そういう人がいないなら、自分の頭に理想を描いて、そこに向かっていく事が良いと思います。
逆にいうと、自分はそういう存在がいなかった分、自由にやってきて、それに苦労した所もあるので、
いつか三好に憧れて柔整師になりましたって子ができてくれたら良いなと思っています。
記事・写真/キロマツ
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