今回は、愛知県豊田市にあるたくろう鍼灸院の矢頭拓郎先生にインタビューを行なった。
たくろう鍼灸院は入った時からお香の香りから始まり、非常にこだわりを感じる京都風鍼灸院である。そんな、鍼灸院を経営する拓郎先生に、美容鍼の現状や今後に関すること、そして開業するまでのお話を伺った。
_ _ たくろう先生、引き続きよろしくお願いいたします。
地域に根差した鍼灸院の作り方
たくろう先生:
コロナの時にマスクをしながら美容鍼のメニューを作って、経営者さんを無料で招待すると60人くらいの経営者さんがきてくれました。
その後に駐車場でマルシェをした時に経営者の方が手伝ってくれたり、コロナをきっかけにたくさんの出会いや繋がりがありました。賛否両論ではありましたが、コロナでも可能な限りで営業はしていて、その時でも売り上げが下がることはなかったです。
他にも、年に一度開催するお客様への大感謝抽選会の景品を地域の予約の取れないケーキ屋さんのケーキにしたり、地域のお店の商品を景品にすることで業界は違えど、同じ地域のお店同士でwin-winの関係が作れていきました。
これが、都会ではやりにくいことだけど地方だと絶対に必要なことになります。
_ _ 同じ地域で頑張るお店同士で発信し合ったり、win-winの関係性を作ることは本当に大切ですよね。都会だと同じ地域の中でつながりを作る事は難しい中、できる事は本当にいいなと思います。コロナの時のマルシェやお客様への大感謝抽選会など本当にアイディアが素敵ですね。
地方開業でのメリット・デメリット
たくろう先生:
さっきの話と繋がりますが、紹介や口コミで来院してくれる事は都会に比べると多いと思います。
ライバルが少ないことも、非常にメリットですよね。
都会だと大きなグループ院さんがあったり、戦う企業の数も必然的に多くなってしまいます。ただ、これはデメリットですが、その分認知が少なかったり、そもそもの人口が少なかったりするのはデメリットになります。
でも、地方で成功して都会に進出するのと比べると都会でやっていた人が地方で結果を出す方が難しいと思います。だから、地元に帰って開業したいなら、地方で売れている鍼灸院で働くのが一番いいと思います。
_ _ 地方には地方のやり方、都会には都会のやり方がありますよね。
地元で開業したい人がどこで働くかについては僕も同感で、地方で開業するには地方での結果の出し方を学ばないといけないので地方で就職した方がいいなと僕も思います。
たくろう先生:
地方のことは地方で学ぶこの感じわかりますよね(笑)
地方で開業するときに気をつけてほしいのは土地が安くあるからといってどこでも開業しないということです。安いのが理由で人通りの少ない裏通りとかでの開業はおすすめできないですよね。ちなみに、たくろう鍼灸院はガソリンスタンドだったところで元々商売されていたところでした。
_ _ 土地選び大切ですよね。都会だと、細道とかビルの中にありますけど、これも地方ならではの選び方ってありますよね。実家の近くに鍼灸院できてたんですけど、入口すら探せない場所なので驚いたことがありました(笑)
たくろう先生:
豊田は車社会だから駅近の場所になると逆に行きにくかったりもするので、たくろう鍼灸院は駅から近くないんだけど駐車場があるから来やすいんですよね。駅に近ければいいっていうわけではないですね。
僕たちの職業は「幸せ屋さん」
_ _ ここまでたくさんの貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
最後の質問にはなるのですが、今後のビジョンや業界に期待することなどをお伺いできればなと思います。
たくろう先生:
僕たちのビジョンは “ はんなり美人を世界中に増やす “ ということです。
はんなりは京都弁で「華やか」とか「上品な」っていう意味なのですがその様な人を世界中に増やすことができればなと思います。
そのためには今後多店舗展開していかなければいけないし、美容鍼やバストアップに次ぐ別の事業を始めていく必要があると思っています。
私たちはこの職業を「幸せ屋さん」って呼んでいて、キレイになって終わりではなくその先にあるものを提供したいと思っています。「キレイになったからいい人と出会えました」「キレイになったから自信が持てて転職できました」などというところまで価値を出して行きたいと考えています。
日本だけではなく、世界中ではんなり美人を増やすためには鍼灸だけにこだわっていく必要もないし、はんなり美人という定義に当てはまっていればやっていきたいと思っています。いい意味で、鍼灸にこだわる必要はないけど京都風にはこだわっていかないといけないと思います。そういった意味では何本も柱があった方がこの先いいなと思います。
_ _ 「幸せ屋さん」というのはとてもいいですね!!
今後の鍼灸師のあり方や、これから資格を取りたいと思っている学生さんに伝えたいことなどはありますか?
たくろう先生:
たくろう鍼灸院の鍼灸師が「幸せ屋さん」なのと同じように鍼灸師の皆さんには幸せ屋さんになって欲しいなと思います。
治療という価値だけではなく、その先にある幸せ体験までも価値として幸せを作ってもらえたら良いなと思います。
僕はよく、就活生の面接などで”人生の目的”をよく聞くのですが「幸せになること」がとても大事なんじゃないかなと思います。でも、幸せを構成するのは「健康」「人間関係」「仕事」「経済」「趣味」この5つが満たされた時に幸せになるのではないかなと思います。
この中には、学生の方も記事を呼んでくれているとのことなので学生さんに伝えたいことがあるんですけど、就活は結婚と同じで結婚する時に価値観はとても大切にする人が多いのと同じで、それぞれの会社での理念とか価値観に共感することはとても大切だと思います。共感しないで働いてしまうと働くのがしんどくなり、最終的に鍼灸業界を去っていってしまうことに繋がるのでしっかりと考えて就活先を選んで欲しいです。
そして、これから一緒に鍼灸業界を盛り上げていけたらいいなと思います。
プロフィール
矢頭 拓郎
・明治鍼灸大学卒業(現 明治国際医療大学)
・はり師 第131067号
・きゅう師 第130907号
・鍼灸学士
・マタニティケア鍼灸師 認定
・レディース予防医学指導士 認定
たくろう鍼灸院 HP
https://takuro-shinkyu.com/
たくろう鍼灸院 Instagram
https://www.instagram.com/takuro_shinkyu/
矢頭 たくろう 先生 Instagram
https://www.instagram.com/takuro_hannari/
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